19歳でのデビュー以来、演歌歌手として華やかなキャリアを歩んできた坂本冬美さんですが、2002年に1年間、芸能活動を休業。その背景には、大切な人の死がありました。当時はその死を受け入れ、自分の心をゆっくりと癒やす時間が必要だったといいます。
父は26年前に55歳で死去。「突然の事故でしたから。人生何が起きるかわからない。(亡くなる)1カ月前に一緒にゴルフをして。“10分でもお茶していけば?”って言ってくれたんですけど、飛行機の時間があったので“また来るから”って言って帰っちゃって。それが最後。そのときのさみしそうな目が浮かびますね。
父が亡くなってからは母が心配で、地元和歌山に頻繁に帰省するように。そんな中、昨年6月に77歳で天国へ。今年8月には弟が55歳で旅立った。
愛する人を突然亡くすということは、時が解決してくれる部分もありますが、やはり、悲しみや苦しみといったものは、ずっとどこかで引きずってしまうものだと思うんです。
突然の休業宣言に、いろんな憶測が飛び交いました。重病説や極秘出産、なかには死亡説を報じるメディアまで…。どんなふうにごらんになっていましたか?
坂本さん:そりゃあビックリしましたよ。「え!? 私、死んだ?いや、ここにいるんだけど?」って。極秘出産説はなぜか今でも根強くささかれているみたいですけど(笑)。
いろんな報道が出て、戸惑いはしましたが、怒りの感情はなかったです。逆に「ありがたいなあ」と感じていました。
なぜでしょう?むしろメディア嫌いになってもおかしくない状況だと思うのですが。
坂本さん:そもそも私があいまいな状態で舞台から去ったから、皆さんをモヤモヤさせてしまい、その結果、いろんな憶測を呼んでしまったわけです。
それまで、「たかが15年間しか活動していない歌手のことなんて、みんなすぐに忘れてしまうだろうし、自分はその程度だろう」と考えていたけれど、私がいなくなっても、こうして話題に取り上げてもらえるということは、世間の皆さんから、ちゃんと歌手として認められていたんだなと思ったんですよね。
「一時は引退も考えていた」という坂本さんが、ふたたび歌と向き合う決意をされたのは、なぜだったのでしょう?
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引用元:https://twitter.com/MiuUniverse/status/1802697386005090610,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]